BLOG ブログ

『肩を上げると痛い』考えられる疾患5選!一人で悩まず相談しよう

「肩を上げると痛い!」と感じたときに、考えられる疾患を見てみましょう。
日常生活をしている中で、肩を上げると痛いと感じたことがある方も多いのではないでしょうか。心当たりがない場合もあれば、痛めたきっかけに心当たりがある方もいるかもしれません。
今回は、肩の痛みがあるときに考えられる疾患や、治療方法を解説していきたいと思います。

肩を上げると痛い疾患 1、腱板損傷(けんばんそんしょう)

腕を内側や外側に回す運動をする際に重要な筋は、小円筋、肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、の4つから構成されています。
そのうち、最も痛めてしまうことが多いのが棘上筋腱。腱板損傷は年齢に関係なく広い世代で起こることがあり、自覚のある明らかな外傷であったり、日常生活の動作であったりの中で、断裂や損傷が起きることがあります。

腱板の部分は上腕骨頭と 肩峰に挟まれて存在しているため、小さな力でも損傷してしまうことがあるのです。
例えば、腕を高く上げる動作を何度も行うと上腕骨頭と肩峰で筋肉を挟み込こみ、腫れや炎症を起こしてしまうことで腱が弱くなり、断裂に至ることがあります。

症状

症状としては、肩を上げると痛みを伴います。
また、肩関節周囲炎、通称五十肩と同じように、夜間に痛みがあることがあります。腕を外側に向かって上げることが難しい場合、腱板が機能不全になってしまっている疑いがありますので速やかな治療が必要です。
受診した際には、X線の撮影を行い、肩峰部分と骨頭部分の感覚が狭くなっていないかを確認します。MRIを撮ったり、超音波による検査だったりで、断裂の大きさや腱板の厚みを見て、五十肩などと区別する診断を行います。

治療方法

転倒など何かしらの外傷で損傷してしまった際には、三角巾などで固定し、2週間ほど安静にして様子を見ます。
断裂部が、自然に治ることはないのですが、関節内注射、非ステロイド性の消炎鎮痛剤、リハビリなどの運動療法で痛みを和らげる効果がみられる場合が多いです。これを保存的治療といいます。

腱板の部分が完全に断裂してしまい、機能障害や強い痛みがある場合、手術を行い肩腱板縫合をすることになります。
内視鏡を使用した、鏡視下腱板修復術を行うこともあるのですが、断裂部の状態によっては、切開手術の方が適していることもあります。痛みがひどい場合には、医療機関を受診するようにしましょう。

肩を上げると痛い疾患 2、肩関節唇損傷(かたかんせつしんそんしょう)

関節唇という部分は関節窩の縁にあり、様々な衝撃から守るクッションの役割があり、肩の関節の安定性を高めています。
しかし、スポーツなどによる無理な動作や、肩の関節脱臼などが原因で、損傷してしまうことがあります。

症状

肩関節唇が損傷している状態は、肩を使う野球などのスポーツや、日常生活の動作のときに、肩の深部に強い痛みを感じるようになります。症状が悪化していくことで、肩を動かすとゴツンという鈍い音やクリック音がしたり、肩が引っかかるような感覚があったり、痛みが生じることがあります。

治療法

受診をした際にはMRIやCTでの診断になります。始めは手術をしない治療法を提案・検討され、運動療法・物理療法などの理学療法から治療をスタートさせることが多いです。

肩を上げると痛い疾患 3、肩関節周囲炎(五十肩)

肩関節周囲炎は早いと40歳代頃、遅いと60歳代頃から発症します。
平均的には50歳代に発症することが多いことから『五十肩』と言われています。加齢に伴って、肩の関節の周囲組織が傷んでいき、炎症を起こしてしまうことが主な原因になっています。

症状

肩を動かす際に痛みを感じたり、夜間痛といって夜に痛みが強くなったりするという症状があります。
範囲も広く、肩甲骨周辺や腕などに痛みを伴うことが多いです。五十肩を発症すると、腰の後ろや頭の後ろなどで手を組むことに痛みを伴い困難になります。
受診後は、まず肩関節の動きが悪くなっているのかどうかを確認し、その後にX線による撮影を行います。五十肩を原因とする肩の異常は、X線などを使用した画像検査では特徴的な初見が見つかることは少ないです。X線検査をする目的は、五十肩以外の病気かどうか判断することなのです。

治療方法

五十肩は、自然治癒します。
強い痛みがあるうちは運動することを苦痛に感じますが、時間が経つにつれて症状は徐々に改善していきます。ですので、まずは日常生活において負担がかからないよう工夫することが大切です。
その他、関節内注射、リハビリなどの運動療法、非ステロイド性消炎鎮痛剤などで痛みが改善される場合が多いです。

痛みが落ち着いたら、簡単なエクササイズをやって再発防止に取り組みましょう。

肩を上げると痛い疾患 4、肩の脱臼

肩という場所は、人の身体の関節の中で、最も脱臼しやすいところになります。
転倒やスポーツ、不慮の事故などの外傷により肩を脱臼してしまうと激しい痛みを感じ、肩を動かすことが困難になってしまいます。
適切な治療を行い、関節を整復させることが大切です。

一度肩を脱臼してしまうと、場合によっては脱臼を繰り返す「脱臼癖」ができてしまう場合があります。この症状のことを、反復性肩関節脱臼と呼んでいます。

外傷の有無に関係なく脱臼を繰り返してしまう症状のことを、非外傷性不安定症といいます。これは、関節が緩んでいる女性に多く見られることが特徴です。
受診後は、合併症である骨折をしていないかを調べるため、X線検査を行います。MRIの検査を行うと関節唇損傷が見られることが多いため、治療方法を検討する際に役立ちます。

治療方法

初めて脱臼をした際の治療は、その後脱臼癖がつかないようにするために、大変重要な治療になります。
脱臼箇所をしっかりと固定してから、損傷してしまった組織を修復するようにします。続けてリハビリを行うことで、脱臼癖がつかないようにします。脱臼癖がついてしまった場合、肩関節周囲の筋力をつける訓練などリハビリの内容を強化し、再度脱臼が起きてしまわないように配慮します。

それでも脱臼癖が強く残ってしまった場合や、リハビリで一向に改善されない場合には、手術を選択することがあります。
反復性肩関節脱臼の手術では、メスで切開して行う直視下手術の他、関節鏡を入れるための1cm程度の創を皮膚に入れカメラで肩の内部を覗きながら固定し脱臼を修復する関節鏡視下バンカート法という手術を行います。

肩を上げると痛い疾患 5、肩こり

肩こりという名前が認知されていますが、肩こりというものは病名ではありません。
乳酸などの疲労物質が筋肉にたまることで起こる症状のことで、過度なストレスや不自然な姿勢を長時間続けることなどにより起きやすくなります。それら様々な原因により肩の筋肉が緊張することで、血液の流れが自然を悪くなってしまい、その結果疲労物質が溜まり肩がこわばっていきます。

しかし、肩こりの中には病気が潜む危険なものもあるため、腕や手に痺れを感じるなど、肩こりが良くならず悪化していくようであれば早めに整形外科等のクリニックを受診して相談するようにしましょう。

肩こりや痛みの予防には「インナーマッスル」を動かそう

肩を上げると痛いときに考えられる疾患を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
なんとなく痛いなと感じるだけでは、受診をせずに様子を見てしまうこともあるかもしれません。しかし、自然に良くなっていくものではなく、治療が必要なものも存在します。

病院や治療院を受診して、運動やリハビリが必要と言われたけど何をやればいいか分からない...そんな方はお任せください!
肩周辺は複雑な構造をしているので、運動にも注意が必要です。特に、肩甲骨や鎖骨の動きが悪くなっている場合が多いので、肩周辺のインナーマッスルからアプローチするのが効果的です。

まずは、体験レッスンで変化を体感してください。

👉体験レッスンのご予約はこちら